• 寺子屋と筆子塚のお話


    いまの学校の先生たちが、お亡くなりになったあと、生徒たちから遺徳を偲んで筆子塚を建立されるようになるでしょうか。
    逆に教育者の立場からしたら、自分の死後、教え子たちから筆子塚を建ててもらえるなんて、もったいないほどありがたく、また嬉しく、そして名誉なことなのではないかと思います。
    そういう教育が、昔の日本にあったということ、そしてその理由を、私たちはいまいちど思い返してみる必要があるのではないでしょうか。


    筆子塚の分布図


    上の図は何かというと、川崎喜久男さんという方が、昭和47(1972)年から平成4(1992)年まで、20年かけて調べた千葉県下の筆子塚(ふでこづか)の分布図です。
    川崎さんは、これをご自身のバイクに乗って、県内の村落をくまなく調査し、なんと全部で3350基の筆子塚(上の図の点)を確認されたのだそうです。

    筆子塚は、筆塚、筆子塔、筆子碑、あるいは師匠塚などともいい、多くが筆の形をした石で建てられています。
    主に神社やお寺の境内などにありますが、古い旧家などでは、自宅の敷地内や門前に塚を置いているケースもあります。

    筆子塚というのは、寺子屋のお師匠さんを讃えた石碑のことです。
    地元の人たちを幼少期から面倒見て世話をしてくれた寺子屋のお師匠さんがお亡くなりになったとき、教え子たちが自分たちで費用を出し合って供養塔とした建てた石碑が筆子塚なのです。

    富津市新井の了専寺にある筆子塚
    (下の部分に筆子中とある)
    筆子塚


    寺子屋というと、時代劇などのイメージで、なにやら書道とむつかしくてわけのわからない漢文の素読ばかりやらされていた、といったイメージを持つ方がおいでになりますが、実態は違います。
    子供達は5~6歳になると、寺子屋に通うようになるのですが、寺子屋によって多少の違いはあるものの、最初に教えられるのは、行儀作法と、数字です。


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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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